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チュニ語について少々

空港からタクシーに乗る

 どこでもそうだと思うのですが、空港からタクシーを使うとぼられます。空港からの客にはメーターを使ってくれません。「どこまで行くんだ? じゃあ、10DTだ」という感じです。
 それでは、どうやってなるべくぼられないようにしましょうか。
 基本は挨拶です。下手でもチュニジアテュニジア方言で挨拶することで、多分に心境が変わります。

運転手「タクシー?(客引きの台詞はこれだ)」

 なるべくなら、こういう類にくっついていかないで、自分からタクシーの横に立っている運転手の所へ行き、挨拶するようにして下さい。声を掛けてくる奴ほど「ぼってやるぞー」という気迫が多いと思ったほうが無難です。

あなた「アスラマ(こんにちは)! ラベース(元気)?」
 これで運転手はちょっとびっくりするはずです。
運転手「ラベース(元気さ)。インティ(あなたは)?」

 もしくは周囲の運転手に声を掛けて「おい、こいつダルジェ(チュニジアテュニジア方言のこと)を喋るぜ」と自慢するかもしれません。逆に「ティトカッラム ダールジェ(お前、チュニジアテュニジア方言話すのか)?」とか、ダールジェの代わりに「アラビー(アラビア語)」というように訊かれるかもしれません。分からなかったら、困った顔して首を振ればいいし、もしくは「シュワイヤ・シュワイヤ(ほんのすこしね)」と答えればいい。
 そうしたら、相手が英語などを喋る人なら、言語を変えて話してくれるかもしれません。結構タクシーの運転手の中には、小遣い稼ぎのインテリがいます・・・^^

あなた「ホスニー(私を連れていって) ***(地名や通り名、ホテル名)、アイシック(お願いします)」

 あなたが複数でいる場合「ホスナー」と複数形にしてください。アイシックのあとに「ヤ-・ホーヤ(兄弟よ)」という呼びかけを入れてもいいです。相手が女性だったら「ヤ-・オフティ(姉妹よ)」とか「ヤ-・ビンティ(娘よ)」とやってください(チュニジアテュニジアには女性ドライバーがいる!)。相手の年齢と自分の(見た目の)年齢差で使い分けてください。

 この場合、ホテル名を直接言うと、ぼられる可能性は高くなるので、まず最初に「トゥーニス(テュニス市街地のこと)」と言って様子を見るといいでしょう。「ウェーン?(どこだ)」と訊かれたあとか、一拍置いて、通りの名前や目印になる建物の名前を言います。間違ってもここで5つ星ホテルの名前は言わない方がいいです。ヒルトンホテルへ行きたい場合は、それを言うしか方法がありませんが(辺鄙なところにある・・)。5つ星へ行きたいときは近くのランクを下げたホテル名を言いましょう。

 このあとで運転手が「乗れ」と合図するか荷物を貸せと合図したら、あなたの勝ち。メーターで行けます。数字を言われたら「レー!(NO)」と抗議しましょう。数字はフランス語で言うと思います。

荷物が軽い場合。

 とにかく、「アスラマー」といいながら、助手席(助手席の方が親しい感じが出ていい)などに乗り込んでしまう! それから運転手に向かって陽気に明るく、もしくはにっこりと、もしくは疲れたーという感じを表して「ホスニー ***」と告げればいいです。メーターを動かす気配がなければ、じーっとメーターを見つめて(指さしてもOK)「メートル、アイシック(メーターお願いね)」と言ってやってください。

停めてほしいところへきたら

サマハニ(すみません)、フニー(ここで)」と軽く言います。フニーの代わりに「ガーディ(あそこで)」と言っても構いません。 運転手「フニ?」とか「ガーディ?」ときいてくるので、「あい(そうです)」と相槌を打てばいいです。もしくは「アイシック(お願い)」でもいいです。

下りるとき

 お金を払って、「アイシック(ありがとう)」もしくは「シュクラン(ありがとう)」とか「ビスラマ」(さよなら)」とか挨拶をします。  大荷物を預けたときは、300ミリームのチップを払います。自分から払わないと、法外な1DTとか3DTを要求されることもあり得るので、払う方がいいです。

まとめ

 覚えるのは面倒だけど、覚えておくとよいのは、「アスラマ」(こんにちは)」と「アイシック(ありがとう、お願いします)」です。どこでも使えるし、向こうの構えもある程度解消されて、仲良くなれるかも知れません。

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買い物をする・1

 喋ってみるなら、スーパーで買い物しても面白くありません。やっぱりその辺の雑貨屋さんとか野菜なんかを売ってる市場とか、土産物スークとかで買い物するのが楽しいですよね。さてさて、では買い物に行ってみましょう。

 まずは食料品などを主に売っている雑貨屋さん=アッターリーヤにいってみましょう。

あなた「アスラマ(こんちは)」

店員「アスラマ。エーシュ トゥヘッブ(何が欲しい)?」

あなた「アアティーニー ダッブーザ・マ(水のボトル一個)、ウ ホブズ(それとパン)、ウ ダノーン フレーズ(それにダノンのいちご)」

店員「アカホ(それで全部か)?」

あなた「アカホ(おしまい)」

 で、店員がどすどすと物を持ってきたら確認します。おやおや、あなたはマルワという水が欲しかったのに、サブリーンが目の前に出されています。どうしてかって、マルワが一番安いから。

あなた「マアンディクシュ マルワ(、マルワはの)?」

店員「レ。マアンディーシュ(持ってない)」

あなた「ミセルシュ(じゃあいいよ)。カッデーシュ クッル(全部で)?」

店員(紙に書きながら)「ワフダ ホブズ、ワフダ サブリーン、ワフダ ダノーン・・・・タマニミア アシャラ(810だ)」

あなた「アイシック、ビスラマ」とお金を払って去る。

 では、次に野菜を買いに行きましょうか。市場はいろんな人でごったがえしています。山のように積まれた野菜、野菜の向こうから顔を覗かせるおっちゃん。大きな天秤。

 まずは、買い物袋を手に入れなくちゃ。黒い袋を振り回している人を探しましょう。必ず「サーク、サーク、サーク(袋)」と叫んでるはず。

あなた「アアティーニー ワフダ(1こ頂戴)」

といって50ミリーム(2000年8月の値段)渡す。では、品定めといきましょう。

あなた「サマハニ(すみません)、カッデーシュ キーロ セフネリーヤ(人参、)?」

店員「アルバミア(400)」

あなた「(高いなぁ、でも品物いいなぁ)ファヘム、アイシック(分かった、ありがと)」

 別のおっちゃんのところで。

あなた「サマハニ。カッデーシュ キーロ セフネリーヤ(人参)?」

店員「トゥラータミア ハムシーン(350だ)」

あなた「(それでも高いかなぁ。でもまあ、こんなもんでいいかなぁ)ファヘム。アアティーニー ルタッル頂戴)」

店員「アイワ(うんわかった)、ハージャ ウフラー(他には)?」

あなた「キーロ プサル(たまねぎ1キロ)、んー、アカホ」

店員「トゥヘッブ トゥマーティム(トマト要るか)? ブニーナ(おいしいぞ)? ホーディ(取れよ)」

あなた「アイシック、ホーヤ(兄弟、ありがとな)。ビスラマ」

 たまにこんなふうにサービスがあったりします(笑)

 では、卵でも買おうかな。卵は4こ単位で値段が付けられています。卵は卵だけ、もしくは鶏と一緒に肉屋さんで売られています。

あなた「アアティーニー ハーラ(卵4つのこと)」

 でも1こだけ欲しいときは、ハーラではなくてアダム(1この卵)といいます。

 値段交渉のない買い物は、大体こんな感じでできます。適当に応用して下さい。ただし、ここで書かれている金額は2000年頃のものです。値上がりしている可能性は十分にあるので、スーパーなどの提示金額を参考にしてくださいね。

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買い物をする・2

 観光客でなくとも、自国と違う国へ行ったらお土産ってほしくなりますよね。じゃあ何を買いに行きましょうか。首都テュニスにいるとして、まずは旧市街メディナへ行ってみましょう。

 フランス通りの突き当たり・フランス門(バーブ・ル・ブハル)から入ると、通りはまず二手に分かれます。右側は「カスバ通り」、土産物ではなくて一般家庭で使うような日用品や洋服などが売られています。そっちを見るのもとても楽しいのですが、ここは観光客として普通に左側「ゼイトゥーナ・モスク通り」に入りましょう。

 入ったすぐ左手にはアフリカもののアクセサリーや小物・服などを売る店があります。進むと靴を売っているお店、チュニジアテュニジアの伝統的な服を売っているお店、ランプなどを売っているお店、トンカントンカンとお皿にイニシャルを打ち付けている人などが見られます。ちなみにこのイニシャル打ち、頼めばアラビア語で「ようこそ」って打ち付けてくれたり、自分の名前もアラビア語で打ってくれたりします。

 何がいいかなぁ。やっぱり大量に買うならキーホルダーかな? 入った店で、かわいいファティマの手のキーホルダーを見つけたので、手にとって

あなた「カッデーシュ・ハーダ?」(これいくら?)

 こんなことをまず方言で訊いたらきっと驚かれると思います。ので、まずはフランス語か英語で聞いてみるのもいいです。で、高い値段を言われたらすかさずアラビア語で言ってみるとか。

店員「アルフィーン(2000、つまり2DTのこと)」

あなた「ハーダ アルフィーン?!(これが2DTですって?!) ガーリー(高いよ)。ラッヒス シュワイヤ(ちょっと)」

店員「ガーリー? ベヒ(分かった)、アレーク ハムスターシュ・ミア(あんたには1.5DTだ)。ヴォワラ(仏語で、ほら)」

店員が壁に掛かっているキーホルダーをはずして渡そうとするから、あなたは大きく手を振って断ります。

あなた「レー レー!(駄目だめ!) ヌヘッブ ディーナール(1DT)!」

 ちなみにキーホルダーは安くなっても1個1DTくらいが目安です(2000年の時点)。でもなかなかここまではまけてくれません・・。

店員さん(舌をチッチッと鳴らして)「アレーシュ?(なんでだ?)」

あなた「マー・ヌヘッブ・シュ ハムスターシュ・ミア(1.5DTは)。イザー シュリートゥ ハムサ(5つ)、ラッヒソ ビ・ディーナール(それを1DTにしてよ)」

 キーホルダーくらいなら、大抵ここでOKが出ます。が、ここで店員が渋るようなら、せかしましょう。

「Allez、ホーヤ(さあさあ、兄弟)」

 もしくは、分かったと言って去りましょう。

「ベヒ。ビスラマ。ベシュ ニシューフ ウフラー(他のところをくるよ)」

 それで店員がどう出るかは分かりませんが、この次からは交渉次第です。5つというのを10(アシャラ)個買うとか。

 ちなみにその店に言われた数がなかった場合、店員が他の店に取りに行くので待っていればいいです。店にないものでも出てきますから。

 というわけで、今回はここまで。ちまちま行きましょう。

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数字の話

 ここらで数字の話をしましょう。エジプトやシリアなどでは、アラブでいうところのインド数字を使用していますが、チュニジアテュニジアではフランスの影響か、一般に言うところのアラビア数字が使われています。なので、旅行者が旅行しやすくて便利です。表示金額が読めなくてぼられた、なんてこともないですからね。

インド数字

手書きで書いてあると特に、
数字の「0」なのか位取りなのか分かりづらい。

アラビア数字

慣れ親しんでいるので、
ちょっと書き方の違いに慣れたらへっちゃら。

 さて、数字の数え方にも方言があります。 日本で「いち・に」とか「ひぃ・ふぅ」と言うのと似たようなものですかね? とりあえず見てみましょう。

  ダルジェ(tn) フスハ   ダルジェ フスハ
1 ワーヘド(男)/ワフダ(女) ワーヒド/ワーヒダ 11 ヒダーシュ イフダー・アシャラ
2 ズーズ(イトネーン) イスナーン 12 イスナターシュ サーニヤ・アシャラ
3 タラータ サラーサ 13 タラッターシュ サラーサ・アシャラ
4 アルバア アルバア 14 アルバターシュ アルバア・アシャラ
5 ハムサ ハムサ 15 ハムスターシュ ハムサ・アシャラ
6 セッタ[セとシの間の音] シッタ 16 シッターシュ シッタ・アシャラ
7 サブア サブア 17 サブアターシュ サブア・アシャラ
8 タマニヤ サマーニヤ 8 タマンターシュ サマーニヤ・アシャラ
9 ティスア ティスア 19 ティスアターシュ ティスア・アシャラ
10 アシャラ アシャラ 20 イシュリーン アシュリーン

 1-20まではこんなかんじです。「2」のところに「ズーズ」とあるのは、couple(夫婦・2つ)を意味する「zauj」が母音変化を起こして「zuuj」になったものです。でも「ズージュ」というより「ズーズ」に聞こえます。エジプトなどマシュリク(東)のほうでは使われないみたいですが、モロッコなどマグリブ(西)地域ではよく使われます。

 20から上は簡単です。「7 と 0(サブア・ウ・アルバイーン)」で「43」、「1 と 50(ワヘド・ワ・ハムシーン)」で「51」を指します。ですので、ここから先は十の位の言い方を見ていきましょう。ちなみに「〜と(and)」は基本的には「ワ(wa)」で、前後の母音によって「ウ(w)」というように母音が消えます。発音しやすいように発音してもらえればいいです。フスハでは、子音の3連続は発音できないので続くと補助的に母音が入るのですが、チュニジアテュニジアでは子音の3連続も結構ふつうに発音します。

  ダルジェ(tn) フスハ   ダルジェ フスハ
30 タラーティーン サラースーン 70 サブイーン サブウーン
40 アルバイーン アルバウーン 80 タマニーン サマヌーン
50 ハムシーン ハムスーン 90 ティスイーン ティスウーン
60 セッティーン シットゥーン 100 ミア ミア

 100から上も難しくはないですが、並べ方に注意してください。 「543」だったら「500 + 3 + 40」の組み合わせ。「1987」だったら「1000 + 900 + 7 + 80」になります。
 そしてアラビア語には「双数形」というものがあるので、「200」や「2000」も注意です。

  ダルジェ(tn) フスハ   ダルジェ フスハ
200 ミィティーン
(ミアテーン)
ミアターン 2000 アルフィーン アルファーン
300 タラータ・ミーア
(タラータ・ミア)
サラーサ・ミア 3000 タラータ・アルフ
(タラータレーフ)
サラーサ・アルフ
1000 アルフ アルフ 10000 アシャラ・アレーフ
(アシャラレーフ)
アシャラ・アルフ

 なんだかすごい変なことが書いてあるように見えますね。 基本的に「1000」は「alf」ですが、なぜか「alef」になって、アルファベットの最初の文字(アリフ)と一緒の発音をしちゃうんですね。 あと、「200」は「ミアテーン」からどんどん音が変わって「ミェテーン」とか「ミィテーン」とかいろいろに聞こえます。耳慣れしてください。

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お金の数え方

 「数字の話」で数字の言い方を話したので、「じゃあ、もうお金もばっちり数えられるね♪」、そう思っているアナタ、ちょっと待って。チュニジアテュニジアの通貨単位は「ディナール」と「ミリーム」。1ディナールは1000ミリームだけれど、だからこそちょっと複雑な言い方をするんです。

 「暮らしのエッセイ」の「お金の話」でも書いたのですが、10ディナールくらいまでの金額なら、たいていミリーム単位で数えられるのです。

 つまり、「1ディナール」だと「ディーナール」または「アルフ」といいます。これが「2ディナール」になると「ディナーレーン」とはいわずに「アルフィーン」。「10ディナール」だと「アシャラ・ディナーラート」などといわずに「アシャラ・アレーフ」というのです。

 ここまではまだ簡単です。これが「1.3ディナール」だったらどうなるか。「アルフ・ワ・タラータミア」? いえいえ、ほとんどの場合、これは「タラッターシュ・ミア(13百)」と言うのです。この言い方はお金のときくらいしか使われない特殊な言い方だと思います。

 じゃあ問題です。

「3ディナール」だったら?
「2.5ディナール」だったら?
「1.8ディナール」だったら?
「5ディナール」だったら?

 答えは後回しにして、もうひとつのこまったちゃんについて話しましょう。 前述の「お金の話」にもあるのですが、このアルミでできている「5ミリームコイン」、これは「ドゥロ」という別名を持っています。 なので、特に田舎に行ったりすると「カッデーシュ ハーディ ヘルワ?(この飴玉いくら?)」なんて訊いたときの答えが 「ハムサ・ドゥロ」だったりするのです。まぁ、あまりに低い金額のため、飴玉などの金額の小さいもののときにしか使われない表現ですが。

 じゃあ、さっきの答えです。順に「タラータアレーフ」「アルフィーン・ワ・ハムサミア」「ハムスターシュ・ミア」「ハムサアレーフ」です。

 なので、民間スークや古着スークなどを歩いていると 「ローブ(ワンピース)・ローブ・ローブ、アシャラアレーフ、アシャラアレーフ」などとひたすら連呼して叫んでる人がいたり 「ディーナール、ディーナル、ディーナル」と叫んでいたのがときどき「アルフ・アルフ・アルフ」に変わったりします。 日本だと「千円、千円、千円だよ! このワンピースが千円!」みたいなのも、チュニジアテュニジアだととてもリズミカルに言われてしまうわけです。 知らないと、呪文を唱えているようにしか聞こえないですけどね。

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