Mon plat du jour〜今日の料理〜

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∬∬∬米サラダ〜malka風∬∬∬

 テュニジアに限らずヨーロッパにはあると思うんですが(米は野菜だから)、ヨーロッパで食べたことのない私が独断で作りました。

材料:

米(中国米を使ったけど、長米のほうがいいかも)、ピーマン、人参、エンドウ豆、かにかまぼこ(日本のより味は落ちるし高い)、ゴマ、マヨネーズ
好みで、コーンやツナなど色々試せます。

作り方:

とにかく米を炊きます。ここでふかふかに炊くのはいまいち。長米の場合は問題ないのですけど、あんまり水分が多いと駄目なので、一旦冷ますか冷やご飯を使う方がいいかも。私がやったときは水が足りなくてちょうどよかったです(泣)。

細かく切った人参とエンドウ豆を塩ゆでします。これはマヨネーズの塩気によっては塩抜きでもいいです。

ピーマンを細かく切り、かにかまを小さくしてほぐします。

器に入れる前に、マヨネーズを適量加えて全てを混ぜます。仕上げにゴマを振りかけてできあがり。

今日は、面倒だったので付け合わせはなくて、代わりに日本茶を飲みました(ビタミンビタミン・・とか思って)。

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∬∬∬テュニジアで米を買うと∬∬∬

 米を買うときは時期を選ばないといけません。夏の米はとってもキケン!なのです。。。

 でも私はお米(インディカ米)が食べたくて、ついつい9月の中旬くらいに買ってしまいました。まだ夏です。それで、家に帰るとすぐに袋を開け、石と虫を取り除く作業(!)をしました。けど5キロある米をね、全部見ようと思ったら疲れるのですよ。それで力つきて、半分しかしませんでした。ちっちゃい虫が結構いるし、小石も色々・・・。白い石が入ってないといいなーとか思いながら、まだ自分の仕分けた後のものを訝しげに思いながら、でもその米、ちゃんと食べてたんです。

 昨日、いつものように米を研いでいると、ぷかーと浮かび上がってきたものがあります。「おや、まあ」、、、、それをすいっとすくい上げて捨てると、私は何事もなかったかのように、鍋をコンロにセットしました。
 けど、セットした後で、「さっきの白い物体・・・」とちょっと気持ち悪くなりました。いえ、正確に言うと「さっきの白い生き物・・・」です。ええ、もうお分かりでしょう。私が最初に気づかなかった「卵」さんから孵化したらしい幼虫さんがですね、浮いてたんですよ。。。
 でも、私が気持ち悪くなったのは、その幼虫の入ってた米を食べることに対して、ではありません。だって、食べなきゃどうしようもないんですから。そうじゃなくて、まだ分別をしていない米の方なのです。なんにも分別しなかったあっちの方は、さぞかしウジャウジャ・・・・あやーーダメ! 考えるのよそう。

 けども今日もまた米を研いでいて、3匹も大きさの違うのを見つけてしまったので(私は半カップくらいしか炊かないのに!)、恐る恐る米袋を開けてみました。ちょっと米をすくうだけすくって、黒い物体と小石を捨て、そのあと、うじゃうじゃが見えたら嫌なのでやっぱりやめてしまいました。明日は米袋の米を先に使おうと思います。。。。

 冬に買った米は、石も虫も入ってないんですよ。春先になると小石が、夏が近づくと虫がわくんです。やっぱり米は冬に買わなくちゃ・・・・

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∬∬∬ツナとチーズの炒めご飯∬∬∬

 冷蔵庫の中身とにらめっこしていたら、こういうものを作ってしまいました。けどもおいしかったので。。。

材料:

米、ピーマン、人参、にんにく、キャベツ、ツナ、チーズ
冷蔵庫の残り物を使いましょう。

作り方:

米を炊きます。

ピーマン、人参、キャベツ、にんにくを好みの大きさに切ります。キャベツはあんまり大きすぎない方がいいですよ。あと見た目を考えるなら、ピーマンは細長く切ると緑が映えます。

オリーブ油(何でもいいんですけど)で、野菜を炒めます。ツナを加えて米を足します。ざっくざっく混ぜてください。

もう火からあげてもいいなという頃に、チーズを適量入れます。今回私は、塩味の濃い、細かく砕かれたやつを使いました。プロセスチーズなんて存在しないし、チーズの種類なんてそうそう分からないので・・。

チーズの塩味がなければ、好みで塩を足して下さい。胡椒で味を調えれば出来上がりです。ゴマを足しても可。

ツナとチーズの味だけで、おいしく食べれますよ。チーズがとろけない方がいいかもしれませんね。

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∬∬∬手抜き病人料理∬∬∬

 こういうのは決して料理とは言いません。けど、病人とか作る気力のない(しかも食べる気力すらない)ときにはラクです。だって、今日はなんにもしたくなかったんだものー。本日の栄養バランスは最悪です。。。

材料:

米、お茶漬けの素

作り方:

鍋に水と米のみを入れ、ぐつぐつします。米に火が通って食べ頃になったら火を止め、お茶漬けの素を振りかけて食べます。塩加減考えないでいいからラクチン。

ちなみに今日の米には幼虫は入ってませんでした。・・・ほっ。

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∬∬∬もやし☆もやし∬∬∬

 この間エンドウ豆を買ってきたのですけど、そのうちの一部が芽を出してきたので、「おっ、もやしができるかも」と思って放っておいたのです。実は去年、もやしくらいなら作れるだろうと挑戦したのですけど、もやしが根を張れるような土もスポンジも手元になくて、水の中に放っておいたら、いつの間にやら腐ってしまって、失敗に終わったのでした。
 で、今年も近所の土はよくないし、根の張れるようなスポンジなんて売ってないし、綿がいいかな・・と思って考えていたのですけど、そのうちに忘れてしまったのですね。
 ところが今日見たら、放っておいた容器の中で、水も何もないのに、4センチほどに生長していたわけです! そうなると途端にそのもやしの赤ちゃんがかわいくなって、よくない土でもないよりマシ!と、隣の家の要らなくなった土(工事してるから・・)をもらってこようと思ったんです。けどね、辞書で見たら、「水にひたし、暗所で」って書いてあるのです。おやまあ。それで、(去年水に浸して失敗したので)薄く水を張ってトイレットペーパーを何枚か敷いて、その上に4つの豆を置いてみました。失敗したとき用に、最後の一つはそのままです。たった5つの芽なのですけど、これが成功したら、私はまたえんどうを買ってきて、もやしを育てるつもりです。結果はまた報告しますね。

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∬∬∬もうやだーぁ!∬∬∬

 今日の米の話ですが、思い出すと気持ち悪いんですけど、米を研ごうとしたら、一部分米がくっついてるんですね。なんだ?と思って解してみたら、ゲロゲロっ! ねばねばと一緒に、サナギらしきものがっ!! 
 
私は見なかったことにして、そのまま米を炊いてしまいました。だって今日はせっかくおいしく唐揚げを食べようと思ったんですもの。テュニジアの唐揚げ粉はなかなかおいしくて、更にそこにパプリカとか香辛料を混ぜると非常にベーヒ(good)なわけです。おいしくご飯と食べようと思ってたので、今更パンを買いにも行けず、パスタは昼間食べたし、それで無視したわけです。
 けどもけども、やっぱし気分の問題でしょうか。おいしくなーーい。気持ち悪い。あのねばねばと一緒に水に一旦浸かったものかと思うと。。。まだ水に浸ける前ならマシだったのかもしれませんけど、それでも・・・。ふりかけかけてみたけど、そんなの気休めにならなーい。
 というわけで、私は絶対に!分別してない米は速攻捨てようと思いました。今日使ったのは分別後のやつなので、それもそのうち。。。。未練はいけないわ、未練は!と思いつつもやっぱし・・・・

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∬∬∬生パスタの海老あんかけ∬∬∬

 10/24私が惚れ込んだパスタで作りました(日記参照)。普通のパスタでやってくれていいですが、モチモチ感を味わいたければ、絶対生パスタです! 今回使ったパスタは、野菜入りの色とりどりパスタです。

材料:

パスタ、海老、にんにく、ほうれん草、ネギ、インゲン
海老と野菜の組み合わせは好みで。

作り方:

パスタを茹でます。

野菜は、パスタの邪魔にならないように、細く切りました。インゲンも同じ理由で細かく輪切りにしてみました。けど、お好みで色々おためし下さい。

野菜と海老を炒めます。今回オリーブ油を使いましたが、バターでもよかったかも・・・とちょっと後悔しました。

水を足してコンソメで味を付け、しばらくぐつぐつさせてから、水溶き小麦粉(片栗粉)で軽くとろみを付けます。

そこへ茹でておいたパスタを入れ、とろみと絡めます。とろみの量は、パスタの量によって加減して下さい。パスタに対してかなり余るようでは多いと思います。

 ええ、米を食べることをしばらく諦めましたから(早く冬になって!)、パスタを色々楽しみますよー。

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∬∬∬トルテッリーニのトマトバジル∬∬∬

 今日はトルテッリーニというパスタを使いました。これはパスタの生地の中に肉などが詰まっているもので、お肉のないときに大変重宝します。だってパスタって、基本的に保存食ですものね!

材料:

トルテッリーニ、トマト、ピーマン、タマネギ、バジル、クミン入りチーズ
・今回のはクミンという香辛料(の実の方)が入ったブロック・チーズを使いました。なんていう種類かは忘れたけど、溶けやすくてクミンのいい香りがして、生で食べるにはちょっとキツイけど、料理にするには味付けが楽で大変便利です。

作り方:

トルテッリーニを茹でます。

トマトは皮を剥いて(好みだけどね)小さめのブロックに切ります。ピーマンとタマネギもお好みで切って、それらをオリーブ油で炒めます。

頃合いになったらバジルを適量入れ、そこにトルテッリーニを加え、少々炒めます。

好みの大きさに切ったクミン・チーズを加えて少しとろけさせます。

あとはお皿に盛れば出来上がり。味付けは一切なし。素材の味が生きてます。

トルテッリーニがないときに、ペンネとミンチを使ってもいいと思いますが、そのときは塩・胡椒などで味を調えて下さい。

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∬∬∬生野菜パスタ∬∬∬

 今日はおいしいハムを買ったのでサラダを食べたかったのですが、サラダを作ると二品作ることになる・・・。手抜きをしたかった私は、「じゃあメインにしちゃえ!」と安易に思い、こういうものを作ってしまいました。

材料:

パスタ(今日はタリアテーレ)・トマト・タマネギ・ピーマン・ハム・ブロックチーズ・レモン汁

作り方:

パスタを茹でて冷ましておきます。今日のパスタはタリアテーレといって、見た目は「きしめん」です。ほそーいスパゲッティでするよりは、「サラスパ」のイメージから逃れられていいのでは?(単にこれしかなかったんだけど)

野菜はみじん切りにします。タマネギが辛すぎる場合、好みに合わせ、水に浸けたり湯通ししたりして辛みを取って下さい。ハムとチーズも好みの大きさに切ります。

一人分ならレモンは半個で十分です。絞って野菜に絡めます。

パスタと混ぜ合わせ、好みで胡椒・バジルなどで調えます。

 実は今日のチーズも、クミン入りだったりして・・・。冷蔵庫の残りは活用しましょう。

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∬∬∬すくすく☆えんどう∬∬∬

 もやしを作ろうとしていることはに書きましたが、彼らはすくすく育っています。ええ、それこそ立派なえんどう目指して・・・。もやし・・にはなりそうにありません。だって、あんなに枝分かれしているもやしなんて見たことがないんですもの。

 日に当てちゃダメなのよね・・・と思い、しばらく鍋蓋をかぶせておきました。ふとしたついでに思いだし、何日か経った後で蓋を取ってみると、おやまあ、そこには既にもやしからは程遠いものが並んでいたのです。
 根っこを幾重にも広げて必死に根を張ろうとしているのに、そこには土はなく水ばかり。必死に上に伸びようとしているのに、お日様は当たらない。それなのに、健気だなあ・・と感心してしまいます。いい加減、土に移して庭に置いてやろうかしら(うちの庭はコンクリートで埋められているのです)。

 でも、肝心のもやしくんはどうなるんでしょう?? 次はえんどうじゃなくて、ルービエ(大豆に似ている)で挑戦してみようかしらね・・・

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∬∬∬アラブのチューインガム∬∬∬

 大家の家に家賃を払いに行ったら、お留守番を頼まれてしまいました。母親が出かけているので、父親まで出かけたら、世話人がいるからと言ってもフェディ坊やがきっと騒ぐのでしょう。それで快くOKすることにしました。

 大家の義妹が「テーを飲むか」と訊いてきたので、喜んでもらい、久しぶりにミントティーを飲みました。その後しばらくフェディと遊んでやっていたら、義妹が今度は「ルバーンを知ってるか」と、瓶の中をごそごそかき回しながらやって来ました。ルバーン、ルバーン・・と記憶の中を探って、「ああ」と思い立ち口をくちゃくちゃ動かすと、「当たり」と言って彼女はそれを3つほどくれました。でも私は、実はこれが好きではなかったのです。

 ひとつ口に入れて噛むと、言いようのない匂いで口の中がいっぱいになります。しかも彼女がくれたのは、普通のものより格段に匂いと味のキツイものでした。

 ルバーンは、ひとつが決まった形をしているのではなく、製作過程で細かくちぎったようにバラバラの形と大きさをしています。色はかなり薄い琥珀色で、一見すると何なのかさっぱり分かりません。しかもその辺のスークで買うとき、蝋燭やお香といった類のものの店に並べられているので、「これもお香の一種か? 火を付けるのか?」と思ってしまうのです。
 だから最初見たときは訝しんでしまいました。恐る恐る口に入れて噛んだら、ほとんど味がしないし、ただただ匂いだけがしているという・・・。要は香り付けのためのものなのです。ハンマーム(サウナ式公衆浴場)に行った後などに口に入れて、くちゃくちゃするのです。そうやってその匂いを楽しんでいる間に、口の中でそれは溶けてしまいます。

 何の味もしないものならまだよかったのですけれど、彼女がくれたものは上等品だったのか、その匂いに匹敵する濃い味(日本人が口にしたことのない類の味)がしたのでした。なんと言えばいいのでしょう、そう、まるでゴムを噛むような味です。あとには歯磨き後に物を食べたような、嫌な感じが残ります。そして口の中から洗練されていない強烈な香水の匂いがすると思って下さい。私の口の中は、瞬く間にそれで占領されてしまいました。

 大家が帰ってきて、また私にテーをくれました。義妹が庭に生っていた酸っぱいミカンをくれました。けれども、私の口の中のルバーンの味は消えませんでした。
 おかげで、おやつに梨でも食べようと思っていた私は、すっかり食べる気力をなくしてしまいました。ルバーンは、強力なダイエット食品なのかもしれません。(この日の日記へ

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∬∬∬テュニジアン春巻き・ブリック∬∬∬

 ももさんのリクエストにお応えして、簡単に出来るテュニジア料理をご紹介します。

材料:

春巻きの皮、卵、香草(ネギや三つ葉で代用可)、ジャガイモ、海老など、レモン汁
・テュニジアでは、春巻きの皮より大きめの「ワラカ・マルスーカ」を使います。中身は好みでアレンジして下さい。一番シンプルなものは、卵と香草だけなんですけど。

作り方:

ジャガイモを入れるときは予め小さくサイコロ切りにして塩茹でしておきます。海老も茹でておきます。

ブリックの皮を半分にたたみ、その片側に中身を入れ、細かく切った香草を振りかけます。

最後に生卵を割り入れ、皮を半分に折ると、生卵が洩れないように、熱した油の中へ入れます。

からりと揚がったら、レモン汁をかけていただきます。

これは比較的簡単なたたみ方ですが、日本の春巻きのように巻く人もいます。オーソドックスなたたみ方はこちら

malka特製・ブリック  brik

 ブリックはおいしいけど、そうそう沢山は食べれませんね。卵は半熟でも堅めでもお好きに。皮だけをパリパリするのもイケてます。

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∬∬∬結婚式に食べるもの∬∬∬

 テュニジアの食べ物の話と言うことで、今回は結婚式に話を向けてみましょうか。

 去年、大家に結婚式に行かないかと言われたとき、勢い込んで「行く!」と言ったものです。大家も何も食べずに出かけたので、きっと何かいいものが食べられるに違いないと、勝手に思っていたのです。勿論、一応イスラムの国ですから、お酒なんかは出ないでしょうけど、まあ期待していった訳ですよ。ちなみに私はお酒はあんまり飲みませんけどね。

 大家が結構な高級住宅街に住んでいて、そのご近所の結婚式だったもので、近所で契約の儀式を終わらせた後は、豪華なホテルへ行ったんです。
 一応契約について触れておくと、これが日本で言う「結婚式」みたいなものです。仲介人の前で契約書にサインする訳です。けども、実際の「結婚」っていうのは、まるまる1週間続く長たらしいものなのです。私は詳しく覚えてませんが、まずハンマーム(公衆浴場)へ行って体中の毛を剃るところから始まり、両手両足にヘンナ(っていう植物の粉をどろどろに練って、手などに張り付けて一晩おくと、張ったところだけ赤茶に染まる。テュニジアではラクダをモチーフにした絵柄を手に描く)をして、その上からナクシャ(どういうんだろう。黒い点々で絵を描くの)を美しく描いていく。他細々した決まり事を契約の儀式まで1週間続けるんだけど、男の方が何をしてるのか、私は知りません。あしからず。

 で、ですね。結婚式の会場である4つ星だか5つ星だかのホテルのホールへ入るとですね、結婚シーズンっていうのが夏なもので(4月くらいから9月くらいまでかな)エアコンががんがんに効いてるんですね。こっちはただでさえ寒さに弱いのに、弱くない人まで寒いっていってたから余程のものでしょう。
 テーブルに着くと、給仕がやって来て炭酸を選ばせてくれます。私は炭酸もあんまり好きじゃないんですけど、他に飲み物があるとは思えないので頂きました。ホールのずーっと前には小さな壇があって、そこに小さな楽団が詰めかけています(ええ、楽団って感じ)。で、やたらとアラブ音楽を奏でているんですね。
 挨拶もそこそこに、いつの間にやら人々が踊りだします。アラブの腰振るダンスって、ひっじょーにセクシーなのね。もう未婚の女性はここぞとばかりにアピールして踊るわけです。そう、壇上でかしこまっていた新郎新婦ですら、踊りに加わるの。花嫁なんて長いウエディングドレスを引きずって踊るのよ、信じられない!

 テーブルにやってくる給仕は、テュニジア菓子を何度も運んできます。それはパイ生地にくるんであったり砂糖菓子でくるんであったりするけど、大概はピスタチオを細かく砕いたお菓子。他のナッツが入ってることもあります。どっちにしろ甘いの。ピスタチオの苦みとで独特の味がします。あとはひよこ豆を潰したもので作った菓子とか、そういうのが出てきます。

  踊れ踊れと大家にお尻を叩かれながら立ち上がるけど、大体、あんなふうにお尻も腰も動かないんですもの! まるでちっちゃな子供が真似するみたいよ。だからすぐに腰を下ろしてお水を飲んでしまう。
 そうすると、エアコンがガンガンに効いてるのか、だんだんに分かってきます。そう、やたらと踊るので、暑くなるわけです。最後は生演奏にあわせてカラオケやったりするし、とにかく動くのです。
 そう言うのが延々続いて、ねむーい目をこすりながら、まだ何かあるでしょと期待して待ち続ける私たち日本人を裏切って、21時過ぎから1時過ぎまでずーっとそれが続けられました。

 その間出てきたもの言ったら! 炭酸と水とお菓子だけよー!! お腹が空いて仕方がないったら!

 それで、結婚式がやっと終焉を迎えた頃、大家が「知り合いの結婚式全部には出られないわ」と言っていた意味を理解するのでした。結婚式に参加するのにお金は要らないけれど、踊らない年寄りにしてみれば、寒いしお腹は空くし眠たいし、、、、、 うん? ってことは、私も年寄りと同じってことね。あーあ。

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∬∬∬羊肉のロールキャベツ・パスタ∬∬∬

 なんやねんそれ!とおっしゃらないで下さい。珍しくミンチなんか買ってきたんですから。でも、においかいだら羊だったんですよぅ。羊はですね、臭いの処理が問題なんです。ですから念入りにしました。

材料:

マカロニパスタ、ミンチ(今回は羊)、キャベツ、ネギ(今回は洋ネギ)、ニンニク、トマトペースト、ケチャップ・・プラス、冷蔵庫の余り物野菜
・って、誰が羊で作るっていうんでしょ??

作り方:

ニンニクとネギを刻みます。羊のミンチは油で炒めておき、それらをミックス・ミックス。塩胡椒で味付けしておきます。今回は小麦粉と生卵を少々使って混ぜました。

キャベツの葉を綺麗にはぎ、少し湯通しして丸めやすくします。

具をキャベツで包み、両端を中に折り込んで洩れないようにします。

残り物野菜をしばらくコンソメで煮込み、ロールキャベツを加えます。

パスタを茹でておきます。

トマトペーストとケチャップで味を付け、胡椒とパプリカ(でよかったかしら、この名前)で辛さを少し。

パスタを器に盛り、できあがったものをその上からかけていただきます。

羊の臭さも全然気にせず、おいしくパスタをいただけました。

 羊の肉は他に、炭火焼きなんかで油を落としてから食べるととてもおいしいです。日本人は臭い臭いと言って食べない人が多いのですが、調理法をちょっと工夫すればおいしいのです。

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∬∬∬テュニジア料理の極意∬∬∬

 なんだか騒々しいタイトルを付けてしまいましたが、日本料理に醤油や味噌が欠かせないように、テュニジア料理に欠かせないものがあるのです。今日はそのお話。

 それはハリーサ(harissaが仏語表記)といいます。
 テュニジアへ来てレストランに入り、何も分からずに「らしいもの」を求めて注文すると、大抵が辛い。香辛料の辛さ・塩辛さ・・・どれもそうなんですけど、ほとんどの場合このハリーサが作り出すお味なのです。

 それが何かと言いますと、唐辛子とオリーブ油、それに塩など家庭によって味が違いますが、まあそういうのを漬け込んであるんです。最終的には赤いペーストになって出てきます。種を取り除かれていれば、ちょっと見にはトマトペーストに見えます。
 この唐辛子(辛ピーマン)、日本のものを想像しちゃいけません。普通の唐辛子だって売っていますけれど、これは見た目がピーマンなのです。つまりはシシトウの大きいものですね。初めて口にしたとき、そのシシトウに当たったのよりも強烈に舌が痺れて、同席した二人で顔を見合わせて声も出なかったくらいです。
 ハリーサ自体も辛いのですけど、この辛ピーマン(緑と赤がある)そのものを食べるよりはまろやかなお味です。それでもって、このハリーサ、なんと、テュニジア料理のほとんどに使われるという万能調味料なのです!

 それがどれくらい凄いことかと言いますと、はっきり言ってバリエーションが少ない。違うと言われても慣れない人には同じものにしか思えない料理の数々。だって、中に入ってる具だけで料理名が変わったりするのですからね(少なくとも私にはそうとしか思えない)。慣れてきたら味の違いにも敏感になりますが、それだって、他のレストランの味と比べた程度の違いにしか思えないのです。
 ですから、一般家庭の冷蔵庫の中身は、ほとんどがハリーサです。冷蔵庫をぽっと開けると、そこにはずら〜〜りと、ハリーサの赤い瓶が並んでいるのです。野菜なんかは外に出しっぱなしですし、肉は大抵一回で使い切ってしまうんでしょう(丸のまま鍋にぶち込むし)、どんなに大きい冷蔵庫でも、中身は多分ハリーサ・・・。
 そう、普通のご家庭ではハリーサは手作りです。母の味が受け継がれるものなのです。私も耳では聞きましたけど、知らない単語がずらりと並ぶので覚え切れませんでした。また今度詳しく書いてもらおうと思います。それで、手作りのハリーサにも、薬局で買ってきた防腐剤を入れるのだそうです。そして更に冷蔵庫へ。それがまた大量に備蓄されている・・という。テュニジア人に愛されてるんですねぇ。
 もちろんスーパーで出来合いのハリーサを買うことも可能です。でもやっぱり家庭の味には敵いませんけどね。

 ちょっと高級なレストランに行けば、ハリーサはパンの付け合わせとしてそれだけで盛られて出てきます。これは他のアラブの国でもありますね。でも、テュニジアほどハリーサだらけの国って、そうそうないと思いますよ。

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∬∬∬テュニジアの卵焼き∬∬∬

 <テュニジア料理>スーサの旅行記に登場する(予定)ので、最初に紹介しましょう。

 それは、名前をタジンといいます。モロッコでタジンというと、野菜の煮込みになるわけですが(モロッコのクスクスは、これを上にかける)、テュニジアのは同じ名前でも全く別物の、卵焼きです。でも、具が色々という点では共通しています。
 タジンは卵焼きですが、テュニスのタジンは、厚さが半端じゃありません。日本の卵焼きを2つか3つ重ねたくらいの厚さはあります。しかも大きいのを一つ作って、切り分けて食べるのが普通です。
 中身は何かと言いますと、いろいろな野菜、ミンチなどが普通で、これにたっぷりの香辛料が入ります。といっても辛い類のものじゃなくて、せいぜい胡椒程度です。もちろん料理人によって具も異なりますけど、特にこれという具があるわけではありません。でも、卵だけ!ってことはありません。ここが日本のと違うとこでしょうか。

 レストランでタジンを注文すると、お皿にメインとして乗ってきます。これにちょっとしたサラダやポテトが付くわけです。ちょっとだけ、っというのができないんですね。それでたっぷりのボリュームで食べさせられるわけです。たしか、店によってはソースが付いたような気もします。
 サンドイッチ屋にもタジンというメニューがあります。ハムやツナの代わりに、タジンが入るのです。ツナやサラミ(ハムのこと)に比べてちょっと割高ですが、アツアツのタジンはとってもおいしいです。それにプレートものと違って量も控えめだし。

 スーサ(テュニスから100キロちょっと南の街)へ行ってびっくりしたのは、タジンの形が違ったことです。何しろ薄っぺらい! クレープ用の鉄板に円ーく伸ばして、ちょっと膨らませるのです。私が見たサンドイッチ屋さんでは、それをまた半分に薄く切って、そこにサラダなんかを挟んで巻いてました。ところ変われば品変わるって、ほんとですねぇ。

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