マルタの紹介、かんたんに


 マルタ共和国・・・テュニジアの東、シチリア島の南に位置する、淡路島ほどの大きさの島国。フェニキア・ローマ・アラブ・ヨハネ騎士団(マルタ騎士団)・フランス・イギリス・・・・と、数々の支配・影響を受けた国。言語はアラビア語の一方言で、その語彙にはヨーロッパ言語を語源とするものを多く含みます。宗教はカトリック。なんだか色々まぜこぜで、不思議な魅力を持つ国です。

 首都ヴァレッタは、碁盤の目のように整えられた造りをしていて、16世紀にマルタ騎士団によって建設されたものです。そもそもこの都市が造られたのは、オスマントルコによるグレートシーズ(大包囲戦)を戦い抜いた騎士団が、堅固な要塞都市の必要性を感じたことによります。グレートシーズは、4万の兵士に対して700名の騎士団と9000人の島民が一丸となって島を守り抜いた、マルタ史上最大の戦いです。首都ヴァレッタはヨーロッパ初の計画都市で、都市そのものが世界遺産に指定されています。

 マルタの見所といえば、なんといってもその海で、特にブルーグロットの景観は見事です。マルタはほとんど砂浜というものがなく、それが見事な海岸美を作っています。夏に是非マリンリゾートを楽しんでいただきたい国です。

 マルタには先史時代の遺跡がたくさんあります。世界遺産に指定されているのは、ハルサフリエニのハイポジウム(10年間は修復中ということで、現在公開されていない)と巨石文化時代の遺跡。後者にはジュガンティーヤ神殿(ストーンヘッジよりも古い)やハガール・キーム神殿(今回行かなかったので、写真はなし)などが含まれます。前者は、岩を切り出して作られたとても大きな地下神殿なのです。出土品は、ヴァレッタの考古学博物館に展示されています。

 マルタの人々はお祭り好きということで、観光客向けのイベントも数多くあります。2週間に一度という頻度で行っているのが「IN GUARDIA」で、ヴァレッタの聖エルモ砦にて日曜日、騎士団のパレードを行っています。1999年度の予定は次の通り。10/24、11/7・21、12/5・19。
 また、10月から翌5月までは芸術シーズンで、演劇・バレエ・オペラ・オーケストラなど、マルタ本島とゴゾ島の様々な劇場で開催されています。中には無料というものもあります。
聖ヨハネ大聖堂でも催しをしていることがあるので、インフォメーションでチェックしてみてください。

参考文献(1による):

1:『地中海に浮かぶ小さな国 マルタ』楽天舎書房
  (同じ出版社からマルタバスによる観光の本も出てます)
2:『ユネスコ世界遺産 南ヨーロッパ』講談社
3:『ロードス島攻防記』塩野七生、新潮社
4:『世界各国便覧叢書−ギリシャ共和国/マルタ共和国』日本国際問題研究所
5:『中世の秋』ホイジンガー、中央公論社  ・・・など。

マルタの宿泊は、HotelAparthotelGuest-houseHostelなどのクラスが色々あるので、以下にお問い合わせ下さい。

National Tourism Organisation-Malta
E-Mail:
info@tourism.org.mt
http://www.tourism.org.mt

参考までに私が泊まったスリーマのguest-houseのアドレスを。マイケルが歓待してくれると思います。

The Penthouse
E-mail:
Penthouse@orbit.net.mt
http://user.orbit.net.mt/penthouse

また、ここでなくとも、宿泊にはスリーマが便利だと思います。ヴァレッタはどこに行くにも通る町ですが(バスが全てここを基点としているので)、夜になるとひっそりしすぎているのです。スリーマならヴァレッタから近いし、フェリーも出ているし、宿泊施設も多いし、賑やかで夜も出歩けます。お薦めですよ。

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